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鎌仲ひとみ×青原さとしトークショー採録その2(2010/9/5@音楽喫茶ヲルガン座)

鎌仲ひとみ×青原さとしトークショー採録その1→
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鎌中:で、私はこの「ミツバチの羽音と地球の回転」っていう変なタイトルをつけて。よくわからないってアンケートによく書かれたりしてるんですけど…。「アカテガニと地球の回転」でもよかったかな(笑)。だから、ひとつひとつの地球上の生き物の中に埋め込まれている、なんで新月で大潮で潮が満ちてくるのを察知して、体の中にある時計で出てきて、っていうのをやるのかってのは、それは私たち人間の中にも、地球という天体が持つ運行がね、全部実は刻印されていて、春夏秋冬の季節の巡りの中で、いろんな循環が生まれてくることよって、命が生きたり死んだり生きたり死んだり生きたり死んだりを繰り返してきているっていうのを、取り戻すことをしていきたい。単に原発止めるとか、開発を止めるとかってことではなくて、深い命の営みみたいな所に目を向けると、違う(未来の)方向が見えてくるような気がして。すごく分かりにくいタイトルになってるんですけど。

青原:でも、タイトル、最初カッコいいですね…ミツバチの羽音がホントに出てきて。感想を言わせていただくと「すごくおもしろかった」です。「ぶんぶん通信」で3巻観てたんで…ちょっと、どうなるんだろうって心配だったんですけど。やっぱり映画だなというか。映画として纏めるというパワーというかね、鎌中さんの。それを感じられました。「ぶんぶん通信」の時は、単純に最初から報告という意識の元にやられてるんですけど、今回のは感激しました。

鎌仲:おぉ〜。聞いた皆?

青原:例えば、ちょっとした音楽でも。スウェーデンから祝島に戻る時の…神舞をモチーフにしてるんですか?

鎌仲:あれは、神舞の生音をShing02さんに聴かせて、その神楽の太鼓とか笛とかの囃子の音を、彼にアレンジしてもらったんですよ。エネルギーっていうものが、単に電気だけではなくて、祭の中にものすごいエネルギーが込められていて、それは地域、コミュニティっていうか島全体が持っている「人間」のエネルギーっていうものが、あんなに小さいコミュニティでも、島でも、ぎゅっと祭の時にものすごいパワーがね。私は撮影を神舞から始めたので、島の人たちの顔つきが普段と違う訳ですよ。テンパってて。皆、目が釣り上がってるんですよ。船大工の棟梁なんか、だぁ〜っていう感じで走り回っている。皆が祭のためにテンションをあげて、走り回っている。で、スウェーデンから帰ってくる時には、もっとポジティブな「島」のエネルギーというものを、見せたいと思った訳ですよ。島に降り注ぐ太陽…太陽エネルギーというものが、すごくこの島は豊かなんだっていう、それを祭(の音)で表現したいと思ったんですよ。その綿々と続いてきた、一千年以上続いた祭のエネルギーが、島に満ち満ちているというか。だから、音楽をShing02さんに作ってもらったんですけど。

青原:自然の営みというのが、祭もその中にあって築かれたということが、よくわかる。これ、面白いと思ったのは、僕は民俗関係の記録をやってましたけど、いわゆる自然科学の人らがでてくるでしょ、最初。あれがあって、今の文明の中に生きてる人間からすれば、ああいうのがあって祭の農業歴なり漁業歴っていうのが深く飲み込めている。さらに考え込んでしまうんですよ。例えば、上関と祝島の関係っていうか、もっと文化的にも循環してるというか、なにかあったんじゃないか。国東半島からも来ている訳だからね。海の文化の壮大なつながりみたいなものが隠されてしまっている。それすら思わされるという感じがしました…

鎌仲:なるほどね。私は富山県なんですけど。富山県はヒスイが採れるんです。縄文時代に富山県で採れたヒスイが、実は全国に、すでに縄文の時代に回ったりとかしていて。物質が循環していく、人間が介して循環していくということに関して言うと、ものすごいものがあるんですよね。人間は確かに環境破壊しながら生きているものなんだ、だから環境を破壊するのはしょうがないんだ。一方ではそういう意見もあるんだけども。でもそうじゃないやり方っていうのが、根底というか、インフラというか、基盤を破壊しなくでも、利子を取って食べていけるような、そういう循環が昔はあり得た訳で…。

鎌仲:私、バリ島を撮った映画が一番最初の私の作品なんです。バリ島の踊りを踊るおじさんを4年間追っかけて撮ったんですけど。ずっとバリ島ばっか撮ってて、バリ島にずっと居続けたんですけど、ある年、3年目くらいの年に他の島でも行ってみるかなとか思って、隣のロンボク島に舟で行ったんですよ。隣のロンボク島は砂漠のような島で、全然バリ島と違うんですよ。バリ島ってものすごく濃密で湿気でジトジトとしていて、葉っぱも何もかもつやつやしていて、棚田があって、毎日雨が降って、みたいな。ロンボク島から舟に乗って、バリ島に向かってくる時に、ちょうどバリ島にだけ雨が降っていたんです。周りはものすごく奇麗ないい天気なのに、バリ島の周りだけにもやがかかって、そこに天から雨が降りそそいでいたんですよ。そのバリ島の密林というか高い山があるんですけど、森林から霧が噴き上がっていて、島全体が生き物のように呼吸をしているというか、生きてるっていう感じがして。私は初めて祝島を、田ノ浦越しに見た時に、この島も生きてるという風に思ったんですよね。島全体が生き物のようにそこにあるっていうか。その中に人間がいるっていうね。そういう魅力なんですよね。

青原:島って、山と海と全部がコンパクトに揃っている。それに依拠する人間の生活も、森との共存と海との共存と二つ備わってるというか…

鎌仲:その山がすごく海に迫っていたりとか、山と海との距離がすごく短かったりするでしょ?で、ゴッと標高が上がったりとか。そこにすごい多様性が生まれていて。山の中に入ってくと、祝島すごいんですよ。私は祝島の山もすごい好きで。山奥の中に行くと、なんかね静寂があってすごく安らぎますね。とても不思議な島なんですよね。祝島の神秘みたいな感じ?あそこでずっと生きて、あそこで採れるものを食べ続けていると、あの島自身がもっているエネルギーが人間の中にはいっているというか、そんなふうに見えてくるよね。

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青原:あと、スウェーデンが入ることで、日本の行政がいかに貧困かというのが、まざまざと分かりましたね。

鎌仲:でも、行政の貧困さっていうのは、私たちの意識の低さだからね。その、能面のように…私、山口県庁に行ってもね、上関町役場にいっても、皆なんかね、「…」。祝島の人たちが何を言っても「…」って黙っていて。今ここを、コイツたちが来てなんだかんだ言ってるかもしれないけど、1時間もたない2時間もたないと。2時間経って行ってしまったら後はいいんだ、今黙っとけばいいんだ。そんな感じで。昨日、私、東京で、「六ヶ所村通信NO.4」を上映して、イベントやったんですけど、(映画の中で)青森県庁の県の職員が出てきて、陳情を受け付ける訳ですよ。「放射能だします。だけどみなさん、それは薄まって0.002になるんです」と.繰り返す訳ですよ。「そういう風に日本原撚さんが仰って…いや、言ってる訳ですから」なんて言うんですけど。私は、その人たちがこんな風にね、判で押したようにオウムのように繰り返すだけで、仕事だと思っているのかしら、この人たちはと思ってたんですけど。『ミツバチ…』を撮り始めて、山口県庁が、県外の陳情を一切受け付けないっていうのを聞いた時に…私の「六ヶ所村ラプソディ」が出来てから、(青森県庁に)200も300も全国からいろんな有象無象のグループが「やめてください」「やめてください」「やめてください」とね、一日に5件も6件も陳情にやってきて、同じ職員が毎日毎日同じことを。でもホントに実直に青森県の県庁は、ひとつも断らないで、(陳情を)皆受け付けてたんですよ。それに比べてね…山口県庁、(陳情を)まったく受付ないんです。受付さえしないんです。会いもしないんです。「それはもうやってませんから」って。それは、なんていうのかな…山口県の行政は、相当ヘン!ヘンなんですよ。おかしいんですよ、すごく。おかしさが、私もまだきっちりとあの映画の中では描けてないと思うんですけど。おかしさの根本がどこにあるのかっていう事が、相当な課題ですよね。おかしいのはわかるんですよ、なんで祝島の人たちに会わないの?中国電力のいうことだったら直ぐ聞いて(苦笑)、祝島の言うことは聞いてくれないの?そういうことが、現象としては分かるけれども、背後にあるその人たちの生きざまとか有り様とかについては、今回の作品ではあまり突っ込めてないんですよね。今日もね、昼間来てたんですけど、日立に務めていて原子炉格納庫を作っているっていう青年がやってきて質問してくれたんですよ。ようこそ来てくれました、よく質問してくれました、って感じだったんですけど。ひとつの発電方法というのは、長い間に渡って研究してきて、ようやく築きあげた技術だから、そんな簡単に諦める訳にはいかない、みたいなことを言っていて。もう日本では建てれないから海外に売るしかないという会社の方針があるので、会社として生き延びていく為には、それを海外に売っていくしかないんだし。自分としては、会社を辞めるか続けるかって言えば、続けていくしかない、って話をしてたんですけど…。
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(終わり)
鎌仲ひとみ監督『ミツバチの羽音と地球の回転』は、10月に広島市の横川シネマ(082-231-1001)で、11月に尾道市のシネマ尾道(0848-24-8222)で、それぞれ劇場公開が決まっています。横川シネマでは、10/10(日)17:00から鎌仲ひとみ監督を迎えて先行上映&トークショーを開催し、10/16(土)からロードショー公開となります。また、同じ10/16(土)から青原さとし監督が広島市西区井口のお寺と地域を描いた新作ドキュメンタリー『三百七十五年目の春風』も横川シネマにて公開されますので、是非ご覧ください。

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